オランダ ケアファーム Food for Good (社会的企業)
2021.6.24
オランダ・ユトレヒト市の都市公園にある7000平方メートルの広さのケアファーム”Food for Good” です。
障がい者、認知症高齢者をはじめ、都市特有の課題であるホームレスや薬物中毒者、刑務所を出所した人など、多様な社会的支援を要する人々が利用しています。
年間運営経費は約18万€(約2000万円)ですが、9万€はユトレヒト市との環境問題や生活困窮などの課題解決型の補助金、8万€はチャリティーで、経常的な公的資金に頼らない社会的企業の形態です。支援する人々は全てボランティアです。
ヨーロッパ、とりわけイタリアやオランダ、イギリスなどでは、このような事業性を発揮して、多様な社会的課題を解決する社会的企業が数多くあります。
2017年7月に、訪問した時は10人ほどの利用者が、自らのペースで農作業を楽しんでいました、日本のように”働く”のではなく、いつでも利用できる”居場所”であるのが、大きな違いです。
社会保障の財源や背景も異なりますが、居場所として農作業を自由に楽しみ、農の効果を体験して、元気になることはすばらしいです。
日本のように、働くことによって自立をめざす形態も国際的にも誇れるものですが、公的支援に頼らない社会的企業として、それぞれが特色を発揮して、多くの人々の支持を得ている‥。
これからの日本の農福連携がめざす、かたちとして、とても刺激的でした。